Deprecated: Assigning the return value of new by reference is deprecated in /home/users/1/gloomy.jp-kono/web/nakayamakeita/wordpress/wp-settings.php on line 520

Deprecated: Assigning the return value of new by reference is deprecated in /home/users/1/gloomy.jp-kono/web/nakayamakeita/wordpress/wp-settings.php on line 535

Deprecated: Assigning the return value of new by reference is deprecated in /home/users/1/gloomy.jp-kono/web/nakayamakeita/wordpress/wp-settings.php on line 542

Deprecated: Assigning the return value of new by reference is deprecated in /home/users/1/gloomy.jp-kono/web/nakayamakeita/wordpress/wp-settings.php on line 578

Deprecated: Function set_magic_quotes_runtime() is deprecated in /home/users/1/gloomy.jp-kono/web/nakayamakeita/wordpress/wp-settings.php on line 18
Days As Usual(2) : メイキングセンス。by 中山慶太

Days As Usual(2)

2011-06-03 | 東京レトロフォーカス別室

docomo L-03C / Pentax 3X Optical Zoom 6.3-18.9mm F3.1-5.6 /  18.9mm F5.6 1/640sec. ISO64  / (C)  Keita NAKAYAMA

docomo L-03C / Pentax 3X Optical Zoom 6.3-18.9mm F3.1-5.6 / 18.9mm F5.6 1/640sec. ISO64 / (C) Keita NAKAYAMA

いつでも撮れるものには、レンズを向けない。
たとえばそれは、いつもの道端に咲く花だったり、カウンターの向こうの、あの笑顔のことだ。ちょっと気になるけど、撮るのは今じゃなくてもいい。またいつか、次の機会に。
そうして気づいたときに、撮りたいものはどこかに消えている。たぶん別の場所で、誰かのレンズに微笑みかけているのだろう。

撮りたい対象が「いつでもそこに在る」という思い込みは、たいがいは根拠がない。でもなかには、いつどんなときでも間違いなく存在する、と信じられるものがある。レンズを向けても拒まず、いつも素敵な表情を見せてくれる。
そんな「空」は、僕にとって最高の被写体のひとつだ。

だからできれば、空だけを画面に入れて写真を撮りたい。いやもう画面から溢れるくらいの勢いで撮りたい。でもそれは簡単にできそうで、じつはかなりハードルが高い。
画面を構成する要素が極度に制限され、しかもこちらは「すべてを受け入れる」他になすすべがない。それで写真に説得性を持たせるのは、とんでもなくむつかしいからだ。
純粋アートの写真家で、空と雲ばかり撮っているひとがいるけど、すごい精神力だと思う。

だからいつも、ちょっぴり他の要素を入れて撮る。場所とか時間とかの状況が分かるような、地上の風景を織り交ぜる。空だけで充分だよな、と思うこともあるけど、やはり説明しないと落ち着かない。
いつでも撮れる、見上げれば間違いなくそこにあるものを、なぜ説明する必要があるのか。僕はずっと考えているのだが、よく分からずにいる。
空はそんな半端な人間にも、ときおり微笑みかけてくれる、ような気がする。

▲photo01:5月の雲と天上の喇叭吹き。画面を縦にするだけで雲が湧き上がるように見える。ちょっとくすんだトーンはやはりベルリンの空ならでは、と言いたいところだけど本当は広尾の空。もちろんオヤジ天使もいなかった。

docomo L-03C / Pentax 3X Optical Zoom 6.3-18.9mm F3.1-5.6 / 11.2mm F4.2 1/640sec. ISO64  / (C)  Keita NAKAYAMA

docomo L-03C / Pentax 3X Optical Zoom 6.3-18.9mm F3.1-5.6 / 11.2mm F4.2 1/640sec. ISO64 / (C) Keita NAKAYAMA

▲photo02:吹き上がる蒸気のネガポジ反転。こういう構図だと4対3は寸詰まりに感じる。ライカ判なら蒸気の尻尾まで入ったはずだ。ピンボケちっくな縦の線は都心につながる送電線。じっさいはすごく高いところにある。

docomo L-03C / Pentax 3X Optical Zoom 6.3-18.9mm F3.1-5.6 /  6.3mm F3.1 1/45sec. ISO250  / (C)  Keita NAKAYAMA

docomo L-03C / Pentax 3X Optical Zoom 6.3-18.9mm F3.1-5.6 / 6.3mm F3.1 1/45sec. ISO250 / (C) Keita NAKAYAMA

▲photo03:頭の上に落っこちてきそうな重い空。地平線ぎりぎりで切るか、カメラをもう少し下に振って画面に水辺を入れるか迷った。けっきょく説明っぽくした。いつもの川べりのいつもと違う夕暮れ。雲の隙き間から「未知との遭遇」の母船が降りてきそうだ。

docomo L-03C / Pentax 3X Optical Zoom 6.3-18.9mm F3.1-5.6 /  6.3mm F3.1 1/640sec. ISO64  / (C)  Keita NAKAYAMA

docomo L-03C / Pentax 3X Optical Zoom 6.3-18.9mm F3.1-5.6 / 6.3mm F3.1 1/640sec. ISO64 / (C) Keita NAKAYAMA

▲photo04:堤防の夕景。ある写真家は「日本の風景は電柱と電線に汚されている」と言い、そういうものは撮らないと力説していた。桜と新緑と紅葉を追いかけるひとには、確かに邪魔かもしれない。

Trackback URL

------