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Canon EOS 7D (6) : メイキングセンス。by 中山慶太

Canon EOS 7D (6)

2010-04-03 | 東京レトロフォーカス別室

Canon EOS 7D / EF 35mmF1.4 L USM /  F2.3 1/20sec. / ISO1600 / (C)  Keita NAKAYAMA

Canon EOS 7D / EF 35mmF1.4 L USM / F2.8 1/15sec. / ISO1600 / (C) Keita NAKAYAMA

前回の続きを書いていたら、トポロジーの迷路に迷い込んでしまった。こうなると抜け出すのに時間がかかる。きちんと筋立てをつくってから書けって? はい、仰るとおりです。
ちょっぴり反省しつつ、今回と次回はEOS 7DとEFレンズの印象を書くことにしよう。

デジタル時代になって、写真は画質が向上した。そう信じているひとは意外に多いらしい。僕の知り合いにも、いろんな数字や理屈を並べて、デジタルの優位性を声高に語るひとがいる。たぶんそういう話が好きなのだろう。
2010年4月の時点での僕の考えを書いておけば、写真はデジタル記録を採り入れることによって圧倒的な利便性を得、それと引き換えに少なからぬ画質性能を失った。こう書くと懐古趣味と思われるかもしれないが、おなじようなことはフィルム同士でも起きている。
初期のデジタル機では失われるものがあまりに多く、僕はまるで使う気になれなかったものだけど、最新のカメラではそういう部分があまり目立たないレベルにまで戻って来ている。フィルム側の進歩がほぼ止まった今の状況が続けば、やがてデジタルの全面勝利、という日が来るだろう。
そういう日が来るのを心待ちにしつつ、でもどこか複雑な気分なのは、今のデジタルにも捨てがたい味があることが分かったからだ。

EOSが液晶を背負うずっと前から、僕は「赤ハチマキ」のEFレンズに囲まれて仕事をしていた。自分のものではなく、仕事でコンビを組むひとたちが使っていたのだ。撮影中はカメラの後ろであれこれ無茶な注文をして、現像がアガると最終的なセレクトするのが僕の役目で、だからEFレンズの描写はよく知っているつもりだった。

Canon EOS 7D / EF 35mmF1.4 L USM /  F2.3 1/20sec. / ISO1600 / (C)  Keita NAKAYAMA

Canon EOS 7D / EF 35mmF1.4 L USM / F2.3 1/20sec. / ISO1600 / (C) Keita NAKAYAMA

PhotoNAVI EOS 7D」の仕事で、キヤノンの若いレンズ技術者に取材したときも、そういう昔話をいくつか振ってみた。あの頃のEFレンズはこんな描写でしたけど、今はどうなんでしょう。雑談からネタを拾おうという、いつものサル知恵である。
そこであまり面白い話が引き出せなかったのは、残念ではあるけれどまあ予想通り。今のレンズ設計というのは、僕が好んで使っているような骨董品のつくり方とは似て非なるもの、というよりそうとうに違うものなのだ。レンズの癖とか味とかは、もう年配の愛好家が買う雑誌のネタでしかない。そういう話につきあってくださる設計者も、今では現場を管理する側に回っているのだろう。
そうして様変わりしたレンズの、どこに捨てがたい味があるのか。
(この項続く)

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▲photo01:事前にロケハンをしても本番でイメージ通りに撮れることはほとんどない。この撮影ではロケハン抜きというか、二十数年前の記憶を頼りに場所を決めた。トンネルの照明は今ではあまり使われないナトリウム灯。照明設備が変わっていたら無駄足である。賭け事と無縁な人間をギャンブラーに変える、写真は面白いものだと思う。

▲photo02:ナトリウム灯は演色効果がゼロに近く、写真では特定の色領域が飽和しながら全体はコントラストが低いという、かなり独特の描写になる。その場の見た目に近づけるためホワイトバランスは太陽光に設定、絞り優先で深度を決め、ブレ量は感度で調節する。これはモデルさんと一緒に歩きながら撮ったカット。交通量の少ないトンネルの中央付近を使った。クルマが入ってきても音で分かるので撮影に集中できる。

Special thanks to ERIKO,

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