FUJICOLOR 100(2)

2009-10-27 | 東京レトロフォーカス別室

Leica M5 / Voigtländer Nokton 50mm F1.1/  F1.1 / 1.0sec. / FUJICOLOR 100 / (C)  Keita NAKAYAMA

Leica M5 / Voigtländer Nokton 50mm F1.1/ F1.1 / 1.0sec. / FUJICOLOR 100 / (C) Keita NAKAYAMA

可愛いモデルさんのライヴ終演後、短い空き時間を縫って、薄暗いベランダに三脚を立てて撮る。
普段は手持ち専門だけど、さすがにこの光量では写真にならない。
高感度の画質向上著しいデジタルなら手持ちで切れるところ、感度100のフィルムだと脚を立てても被写体が動いたらそれでお終い(この写真でも僅かに動いているけど、それは織り込み済み)。
しかもライカM5の内蔵露出計は、この明るさだと誤差が出る。
それをアタマで補正しながら、その場の光を懸命に記憶する。

なぜわざわざそんな面倒なことをするかといえば、後処理で自分のイメージに近づけるため。程良くオーバー目のネガをつくっておけば、レタッチでレイヤーを何枚重ねても劣化はほとんど目立たない。後処理を前提に撮る場合、適正露出は必ずしも万能ではないのだ。

新しい(といってももうずいぶん前の発売だが)低感度ネガが出たことで、フィルム遊びがまた楽しくなった。コダックのポートラ160NCと併せて、常用フィルムになりそうな気がするフジカラー100。無理を承知で書くと、36EXのフィルム代とコンビニ同時プリントで千円くらいに収まれば、新たな需要を呼び込めるのではないか。

知人の若い写真家も「本当はフィルムで撮りたいけど」と言いながらデジタル機を買って使っている。果たしてデフレは写真にとって良いことなのか、とつい考え込んでしまうのであった。

Special thanks to MAYUMI.

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