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Pentax K-7 (6) : メイキングセンス。by 中山慶太

Pentax K-7 (6)

2009-07-24 | 東京レトロフォーカス別室

Pentax K-7 / DA 17-70mmF4 AL / ISO200 / 1/60sec. F5.0 / MIYABI / (C) Keita NAKAYAMA

Pentax K-7 / DA 17-70mmF4 AL / ISO200 / 1/60sec. F5.0 / MIYABI / (C) Keita NAKAYAMA

「フラッグシップでは、ありません」

K-7の社内における位置づけを質問したときの、開発チームの言葉だ。
スペックの充実ぶりから、世間にはこのカメラを特別な位置に置こうとするひとが多いように思える。それに対するメーカーの答えがこれ。ペンタックスとしては、まだ技術を出し切ったわけじゃありませんよ、と言いたいのだろう。
K-7に興味をお持ちの方、すでに購入された方にとっては、ちょっと肩が落ちる答えかもしれない。でも、市場での位置づけを考えれば、「これでいっぱいいっぱいです」と言われると、むしろガッカリするんじゃないか。フラッグシップ的なスペックや手応えを、現実的なプライスゾーンで実現したカメラ、そう捉えた方がメーカーの狙いが理解できるし、ペンタックスの熱心なファンにしても、この先の夢が広がるはずだ。

K-7がフラッグシップ的に捉えられがちなのは、カタログに「視野率100%」の文字が躍っているからだろう。これは部品と組み立てにコストを要求されるスペックなので、通常は贅沢が許される最高級機にしか設定されない。それをこの価格帯で出してきたことに、驚いたカメラマニアも多かったと思うけど、いちばん驚いたのは他社の技術者だったのではないか。それをやる余裕があったら、他の部分にコストを振り分けた方が、最終的な製品の魅力が増して、市場での競争力向上にもつながるからだ。
ではペンタックスはなぜ、どうやってそれを実現したのか。このことは僕も興味があったので、開発チームにしつこく訊いた。おかげでかなり面白い話が引き出せたけど、それはK-7本に書いたことなので、ここでは別のことを書こう。「視野率100%」についての、僕の考えだ。

このスペックが優れている点は、「ファインダー上に見えていないものが写らない」こと。視野率が100%に満たないカメラだと、ファインダー像で確認できないものが画面に写り込む。92%のファインダーなら8%にあたる部分が、ガクブチよろしく画面を囲むことになる。ファインダー上で完璧な絵づくりを目指すひとからすれば、「8%損した」気分になるかもしれない。ちなみにK-7の下位機種にあたるK20Dは視野率95%。1460万画素の実画面のうち、73万画素は「撮影時に見なかったもの」である。
いっぽうメーカー側は「一般的な写真愛好家には90%台の方が使いやすい」と主張する。プリント時などに周辺がカットされる、その消失分も計算に入れると100%のファインダーは使いにくい、というのだ。フィルムカメラの時代には、この周辺の余分な部分が「スライドマスクのケラレとほぼ一致する」として肯定するメーカーもあった。

写真をスライドで鑑賞する愛好家が、今どれだけいるか疑問だけど、プリントで愉しむひとも減っていることは確かだ。そういう時代に、メーカーはどうやって視野率の低いファインダーを肯定するのか、また100%は本当に実用性の高いスペックなのか。というところで、次回に続く。

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▲photo:港に続く坂道を、後ろ向きに下りながら撮ったカット。レンズはDA17-70mm。その望遠端、つまりフルサイズの107ミリ相当で撮った。普段はあまり使わない画角だけど、こういう場面ではけっこう使いやすい。遠近感の圧縮具合がちょうど良く感じられるから。
露出はマニュアルで、顔の部分をスポットで測ってプラス0.3EV。K-7のカスタムイメージをデフォルトで使う場合、「雅」や「風景」はそのくらいが僕にとっての適正値で、新搭載の「ほのか」なんかはオーバー目になりすぎる。細かい画質調整もできるけど、撮影現場でモニターを確認しながら追い込むのはまず無理。事前に自分の絵をつくっておく必要がある。
その「雅」の色調、こういう曇天〜雨天下では悪くないと思ったのだが、やはり僕には色飽和が気になる。ここでは後処理で少し再度を落としている。

Special thanks to KAORI.

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