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Portraits (1) : メイキングセンス。by 中山慶太

Portraits (1)

2009-11-11 | 東京レトロフォーカス別室

Leicaflex Std. / Summilux 50mm F1.4 /  F1.4 / 1/8sec. / Konica Centuria 100 / (C)  Keita NAKAYAMA

Leicaflex Std. / Summilux 50mm F1.4 / F1.4 / 1/8sec. / Konica Centuria 100 / (C) Keita NAKAYAMA

デジタル関係の仕事でちょっぴしテンパってるここ数日。
とある写真のフォルダを開いたら、友人や知人、先輩方の肖像がどっさり出てきた。どれもフィルムで撮った写真ばかりで、どの写真にも巧拙とは別の(っていうか拙が多いことは自覚してます)、なんとも言えない空気感や温度感、そして立体感を感じる。これって何なんだろう。

べつだん「デジタルはそういう部分がフィルムに劣る」と言うつもりはない。デジタルでもそういうのが写る場合もあるし、フィルムカメラでもまったく駄目、ってこともあるのだ。
面白いのは、ど古いレンズを最新のデジタル機に装着した時の画質。これがねぇ、見事にフィルムっぽくなることがあるのですよ。色ヌケほどほど、解像感もほどほどで、まったりしたイイ感じの絵になる。
といっても、そういう絵ならやはりフィルムには敵わないんだけど、真空パックされたレトルト食材を、チンせず弱火でじっくり湯煎してもどしました、みたいな味わいはなかなか面白い。しかもデジタルの利便性はそのまんま享受できるから、もう後戻りができなくなっているひとにも気軽に愉しめるはずだ。

でもまあ、老舗の料亭の味をご家庭でお手軽に味わえたとしても、料理を引き立てる器や床の間の掛け軸や、壁の染みの由来まで教えてくれる怖い女将さんとのおしゃべりが無ければ、それはやっぱりフェイクに過ぎない。もしあなたが「ゼイタク」を漢字ですらすら書けるひとなら、フィルム用につくられたレンズはフィルムカメラで使うべきだと思う。

光学的に正しいレンズは、たぶんこの世に星の数ほどある。でも使って愉しいレンズには滅多に出会えない。僕が出会ったそんなレンズたちのことを、時間を見つけて書いていこう。

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▲photo:いつもお世話になっている自動車評論家の下野康史(かばた・やすし)さん。これは廃業してしまった国立の名物喫茶店で、もう二年ほど前に撮らせていただいた一枚。つくづく、人物写真は被写体の力が大きいと思う。
カメラはライカフレックスの後期型、レンズは初代のズミルクス50mm。初期のライカSLR用レンズは傑作ぞろいで、特に標準は素晴らしい玉が多い。F2のズミクロンなどは今でも最高の標準レンズだと信じているけれど、ズミルクスはそれに怪しい混ぜものをしたみたいな、ちょっといわく言い難い描写。僕にとっては「毒を食らわば皿まで」みたいなレンズだ。

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