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Regatta de Blanc : メイキングセンス。by 中山慶太

Regatta de Blanc

2011-07-17 | 東京レトロフォーカス別室

Nikon FE2 / Mir-24N 35mmF2 / Superia X-Tra 400 / (C) keita NAKAYAMA

Nikon FE2 / Mir-24N 35mmF2 / Superia X-Tra 400 / (C) keita NAKAYAMA

川べりで写真を撮っていたら、カメラがケータイに戻ってしまった。
理由は電池切れ。前夜に充電を怠ったため、家を出るときにはすでに残量が怪しかったのだけど、こんなに早くガス欠になるとは。コンデジの腹具合というのは、どうにも飼い主に計り知れないところがある。
そうやってレンズがするすると格納された、ちょうどそのとき。目の前の川面を真っ白いミズスマシがすり抜けていった。

ほっそりと優雅な競技艇を操っているのは、やはり白い運動着姿の女子高生。近所の高校のボート部の練習だろう。
往き過ぎたボートがターンする様子を目の端で確認しつつ、艇体を正面から捉えられる橋の上まで移動する。歩きながらバッグからフィルムカメラを取り出し、フィルムの感度と残量をチェック。残りISO400が残り5コマ。バッグには予備の感度100もあるけど、もう交換している時間はない。

Nikon FE2 / Mir-24N 35mmF2 / Superia X-Tra 400 / (C) keita NAKAYAMA

Nikon FE2 / Mir-24N 35mmF2 / Superia X-Tra 400 / (C) keita NAKAYAMA

接近してくるボートをファインダーで捉えながら、どう撮るかを考える。天気は快晴、カメラの露出計はF11で1/250秒あたりを指している。水面の反射率と白に階調を残すことを考えると、2段くらいオーバーの露出で撮るべきだろう。つまりF11で1/60秒。ファインダーのなかのボートはみるみる大きくなる。

競技用のボートで美しいのは、漕ぎ手が息を揃えたオールの動きだ。動きを静止させても絵になるけれど、それだとボートが主役の図形的な写真になる。でも目の前に近づいてくる物体に速度を与えているのは、まだ年端もゆかぬ漕ぎ手たち。普通に綺麗な写真よりも、もっと別の撮り方がいいんじゃないか。
そう思って、露出設定を崩すことにした。絞りF8で1/30秒。つまりカメラの指示値から4段以上オーバー。リバーサルやデジタルなら画面の大半が真っ白になるところ、カラーネガなら充分許容範囲である。

Nikon FE2 / Mir-24N 35mmF2 / Superia X-Tra 400 / (C) keita NAKAYAMA

Nikon FE2 / Mir-24N 35mmF2 / Superia X-Tra 400 / (C) keita NAKAYAMA

撮影カットは2コマ半。撮ろうと思えば3コマは撮れたが、最後のコマは橋の影に消える艇体を撮りたかった。ブレの効果は微妙で、最後の「半分のカット」はピンボケちっくにも見える。こういう写真を気に入るひともいれば、もっとオーソドックスな撮り方を好むひともいるだろう。それはそれでいい。。
僕にとって肝心なのは、もしコンデジの電池が保っていたら、露出設定やブレのことなど、考えもしなかったということだ。なにも考えずに撮っていたら、失敗も成功もないじゃないか。

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