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エモノ -favorite weapons-(4) : メイキングセンス。by 中山慶太

エモノ -favorite weapons-(4)

2009-08-08 | 東京レトロフォーカス別室

Leica M5 / Carl Zeiss Biogon 35mmF2 ZM / Portra160NC / (C) Keita NAKAYAMA

Leica M5 / Carl Zeiss Biogon 35mmF2 ZM / Portra160NC / (C) Keita NAKAYAMA

オペマとK-7をおなじ日に使ったことは以前に書いた。どちらも写真の道具という以外に、共通点はほとんどゼロ。そもそもの出発点が違うのだから、ここで優劣を論じてもたいした意味はない。
ただし、こんな風に性格の違うカメラをいっぺんに使うのは、アタマのなかでも違う部分を使うことになるので「撮影中の手詰まり解消」にぴったし。しかもそれぞれのカメラの本質(みたいなもの)が浮かび上がってくる気がして、僕みたいな人間には愉しいことこのうえない。

両機のアガリを眺めていて気付いたのは、K-7の構図が一連のカットでほとんどフィックスしているのに対し、オペマはちょっとずつズレていくこと。これはオペマがノブ式巻き上げで、1カットごとにカメラを構え直す必要があるからだ。見た目も感触も悪くないけど、機能面の古くささは隠しようがない、だろうか?
じっさい、オペマのアガリはばらつきが多い。でもそれはたんにカメラの構えがズレるためだけではなく、無意識のうちに足を使って、構図をちょっとずつ修正しながら撮っているのだ。だから最初よりも最後のカットの方が完成度が高い(当社比)し、スリーブからもそこに至るプロセスが見えて面白い。
いや、撮りながらの微調整ならK-7に限らず他のカメラでもやっているけど、それは被写体の動きに合わせてのことが多い。つまりこの両機を同時に使うと、撮りながら絵をつくるオペマと、先に絵を決めてから撮るK-7、という棲み分けが自然にできるのだった。

被写体の動きに合わせて撮り続けるなら、ピントはAF、それも最新の多点測距がいちばん。そう考えるひとが多いだろう。でも僕にとっての多点測距は、今のところカタログスペック上の夢でしかない。測距点が増えれば増えるほど選択が煩わしくなるし、どれほど選択の自由度が増したとしても、「カメラに合わせて構図を決めている」という印象が拭えないのだ。
だから最新のAF機能を積んだモデルでも、使うのは中央の測距点だけ。ここにピントを合わせてからカメラを振る撮り方は、MFカメラのお作法といっしょである。
ただこの方法だと、大口径レンズの開放近接付近ではコサイン誤差が発生する。でも僕の場合そんな高級な理由でなくても外すときは外すので、あまり気にしないことにしている。手前の睫毛にピントが来ていなくても写真として成立する場合はあるし、すくなくとも測距点に縛られるよりは自分らしい写真が撮れる。

この「測距点に縛られる」というのは、ほとんどのカメラが持ち続けてきた弱点なのだけれど、まったく縛られない機種もある。もともと測距機能を持たないカメラ、つまりオペマI型のような目測機(またはピント固定式カメラ)だ。

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▲photo:舷窓にて。セパレーションの積み重ねで絵がつくられるようなデジタルフォトと違って、フィルム写真はグラデーションの塊だ。写真にとって解像感よりも立体感がたいせつだと思うなら、今のところフィルムに頼るしかない。
ピントは手前の目で合わせ、そこから構図を取るわずかの間に彼女が俯いたのだがそのままレリーズ。最新の多点測距AFに頼れればもっと出来の良い写真になったかどうか、僕はこれで良かったと思っている。
被写体との間合いはほぼレンズの最短撮影距離。こういう風に女性を撮る場合、ほんとうはもうすこし長いレンズで距離を空けた方がいい。

Special thanks to Viktoria.

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