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LUMIX GF1(1) : メイキングセンス。by 中山慶太

LUMIX GF1(1)

2009-12-06 | 東京レトロフォーカス別室

LUMIX GF1 / Leitz Summilux 50mm F1.4 /  AWB / ISO200 / (C)  Keita NAKAYAMA

LUMIX GF1 / Leitz Summilux 50mm F1.4 / AWB / ISO200 / (C) Keita NAKAYAMA

今年は新しいカメラをいろいろ使った。おかげでアタマのなかの錆がちょっぴり落とせた気がする。もちろん、旧いカメラへの興味と愛着、それと「フィルムの良さを伝えていきたい」という気持ちはまったく変わっていない。でもそれにこだわり過ぎると世界が狭くなる。アナログカメラにしたところで、新旧交代を繰り返すことであそこまでの完成度を手にしたのだ。
さて、今年手にした新製品のなかで、いちばん面白かったカメラはどれか。知見あるひとたちが決める賞はもう行き先が決まっているけど、僕のなかでのプライズウィナーは文句なしにパナソニックGF1だ。

カメラとしての性能なら、他にもっと目立つ機種はある。でもそういう機種は、これまで積み上げた技術をもとに、機能と性能を磨いたものばかり。気取った言葉を使えば「ブラッシュアップ」された工業製品、別の言い方をすれば「爪に火をともすように」細かい部分に目配りをしてつくられたカメラである。
いっぽうGF1はというと、趣味の道具としてのこだわりはあまり表に出さず、良い写真のためにここまで頑張りました、というつくり手の気合いも掌に伝えてこない。その代わりに「ごちゃごちゃ言わんと一枚撮りましょ」的な軽めのノリに、使い手を巻き込んでいく不思議な力がある。
正直、もっとこだわってよ、という部分もあるけれど、実売6万円くらいのカメラはこれでいいと思う。引き算ばかりでつくられたビギナー向けSLRなんかより、こっちの方がずっと健全だし、しっかりした手応えを感じる。なにより、カメラにはまだ未来があるという気にさせられる。

メーカーはこのカメラを「ファッション・ムービー一眼」と呼んでいる。シリーズのなかでの立ち位置を明確にする意図があるのだろうが、「ファッション」は広告宣伝コピーではほとんど死語じゃないか。それに「ムービー一眼」のフレーズはカタカナの音引きと漢数字が並んで字面が悪い。カタログのつくりもヘアドライヤーのそれみたいで、若い女性向けとしてもあまりイケてない気がする。余計なお世話だろうけど、そこまでユーザーを絞る必要があるのか、と思う。
カメラのデザインや操作感もそのカタログイメージに近く、よく似た成り立ちを持つオリンパスE-P1のオーセンティック感には及ばない。電気屋とカメラ屋の違いというより、電鉄系デパートと高級ブランドショップの違い、みたいな。特にGF1のスライド式起動スイッチは、根がカメラ屋のデザイナーならゼッタイやらないつくり方だろう。

とはいえ、GF1には過去のしがらみがない分、妙に突き抜けた明るさがある。ちょっと可愛いステイショナリー感覚で、机の上に置くと思わず鉛筆を削りたくなる。赤と白の塗装を光沢仕上げとしたのも、指が滑りやすい欠点はあるけど、僕はこれで正解だと思う(パナソニック製デジタル一眼の半光沢塗装はちょっと怪しすぎた)。

このGF1については、新しくシリーズ化されたPhoto NAVIの「LUMIX GF1」に記事と写真を寄せさせていただいた。僕の仕事はいつもの通りだけど、フツーの写真好きの方が楽しく読める記事もいっぱい載っている。本屋さんで見かけたら、ぜひ手にとってください。

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▲photo:ボディも趣味性も薄く見えるGF-1だけど、マニア心を騒がせるポイントもちゃんとある。既存のフォーサーズ機レンズ用のマウントアダプターに加えて、ライカM/Rマウントのアダプターが、メーカー純正品として用意されるのだ。この写真はライカM用ズミルクス50mmで撮影。マイクロフォーサーズ機では100mmの望遠となるため、ピント合わせはなかなか大変。このあたりの話は次に書こう。
モデルのマユミさんが持つカメラのストラップは、この日の衣装に合わせて自作したもの。彼女の麗しい着物姿は上記「GF1本」で。

Special thanks to MAYUMI.

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