寒中お見舞い申し上げます

2013-02-03 | 東京レトロフォーカス別室

Konica Autoreflex T3 / Hexanon AR50mmF1.7 /  Kodak ProFoto XL100 / (C) keita NAKAYAMA

Konica Autoreflex T3 / Hexanon AR50mmF1.7 / Kodak ProFoto XL100 / (C) keita NAKAYAMA

またしてもご無沙汰してしまいましたが、皆様お元気でしたか。

昨年末より、ちょっと新しい企画を考えていて、そちらの準備に追われていた。といっても、このご時世の仕事のことなので、機材はデジタル。だから趣味のフィルム写真はほとんど撮れていない。
それでも年明けからこっち、少し余裕ができたので、カメラと三脚を担いで出かけることにした。

三脚はなるべく頑丈なものを選んで、鍛造アルミの塊みたいな「アルカス・ベルク1型」にする。この脚、かれこれ20年も手元にあるのに、外に持ち出したのは二回か三回だけ。めっぽう重いしガサはあるし、脚の開き角も選べない。デザインもやたらに厳(いか)ついし、メタリックブラウンの色調に合うカメラボディも持っていない。
製造元はコニカの系列会社だけど、設計者はどのカメラと合わせるつもりでつくったのか。たぶんコニオメガみたいな中判を想定したんじゃないかと思う。

Konica Autoreflex T3 / UC Hexanon ZOOM 80-200mmF4 AR /  Kodak ProFoto XL100 / (C) keita NAKAYAMA

Konica Autoreflex T3 / Hexanon AR ZOOM 80-200mmF4 UC / Kodak ProFoto XL100 / (C) keita NAKAYAMA

そういうシーラカンスみたいな三脚ではあるのだが、これを手放せない理由もある。そんじょそこらの脚では出せない剛性感と精度感に満ちているからだ。ぶっといツイスト式のロックを軽く緩めただけで、パイプが自重でしゅるっと落ちる。緩めた後にいちいち手で引き出さないといけないカーボンでは味わえない感覚。
しかも脚の先端のゴムカバーで覆われた石突きのパーツは、なんとチタンの削り出しだ。

発売時点でも安くない脚だったが、今おなじものを日本で作ったら、ちょっと手が出せない値段になるだろう。こういう「偏屈な機械技術者の夢」を具現化した道具を造って売るだけの余裕が、かつての日本の工業界にはあったのだ。
まあおなじ仕様で大陸でつくって価格据え置きで売り出しても、今日びこんなものを買うひとは、そんなに多くないと思うけどね。

3ウェイの雲台に載っけるカメラは、脚と銘柄を揃えてコニカのT3(アルカスはSAKURAの逆綴りである)にした。組み合わせるレンズはARヘキサノン40ミリと暗い方の50ミリと、UCヘキサノン80-200ミリ望遠ズームの3本。その組み合わせを担いでしばらく歩いただけで、もう家に戻って別の機材に換えたくなった。
歩道には残雪が積もり、脚を握る掌は痺れるように冷たくなる。だからといって、グリップにウレタンを巻いたら「負け」みたいな気がする。誰に負けるのかって? さあて、誰だろう。自分かな。

Konica Autoreflex T3 / Hexanon AR40mmF1.8 /  Kodak ProFoto XL100 / (C) keita NAKAYAMA

Konica Autoreflex T3 / Hexanon AR40mmF1.8 / Kodak ProFoto XL100 / (C) keita NAKAYAMA

寒い中に呼び出したユウコ1号は、なぜかいつもの元気がない。まあ偶にはそんなこともあるだろうと思いつつ、夜の部に備えて暖かいものを食べにいくことにした。

制作協力:宮崎優子

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