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Olympus PEN E-P1 (2) : メイキングセンス。by 中山慶太

Olympus PEN E-P1 (2)

2009-08-20 | 東京レトロフォーカス別室

Olympus PEN E-P1 / M. Zuiko 17mmF2.8 / F7.1 1/1000sec. / ISO200 / (C)  Keita NAKAYAMA

Olympus PEN E-P1 / M. Zuiko 17mmF2.8 / F7.1 1/1000sec. / ISO200 / (C) Keita NAKAYAMA

「マイクロ」という名称ですが・・・

「撮像センサーのサイズは一眼レフのフォーサーズ規格と変わりません」と、E-P1のカタログに書いてあった。
わざわざそう但し書きをつけるということは、この規格の概念がいまいち浸透していないと、メーカーはそう考えたのだろう。
そういえばオリンパスは、その昔にマイクロカセットという録音メディアをつくった会社だ。通常の(フィリップス規格の)カセットテープの四分の一くらいのサイズで、レコーダーもコンパクト。会議や取材の現場なんかでよく目にした。僕は使ったことがないのに、なぜか引き出しにメディアが入っていたことがある。
その流れでマイクロの名称を使って、後から「やっぱ誤解が多いみたいだから」とカタログの文言に盛り込んだのか、真相はよく分からない。でも、ちょっとそんな邪推をしたくなる一節である。

もうすこし突っ込んだ想像をすると、フォーサーズという規格そのものの立ち位置の曖昧さ、という問題もあると思う。
周知の通り、この規格はコダックとオリンパスによって開発された。が、言い出しっぺのかたわれであるコダックはその後にフルサイズに手を染めたり、デジカメ撤退と再参入を繰り返したりと、紆余曲折の結果フォーサーズを投げ出してしまった。
幸いパナソニックという異分野? からの助っ人もあって、この規格はとりあえず安泰のようであるけれど、たとえば他社の(よりイメージャのサイズが大きい)カメラから、ユーザーが乗り換えるか、というと微妙なところだろう。
こんなことを書くと、「撮像素子はやっぱりデカイ方が良いのか」と早合点されてしまいそうだが、それはよくある誤解。たとえば「排気量の大きいクルマの方がスピードが出る」とか「スピーカの口径は大きい方が低音が出る」みたいな考え方で、間違ってはいないけれど正しいとも言えない。そういう結論を導き出すには、条件付けが足りないのだ。

とはいえ、人間は自分に理解できる範囲での分かりやすさを求める。写真について言えば、フィルムの時代から画像の記録面積が大きい方が上位フォーマット、という暗黙のヒエラルキーが出来上がっていた。その理由のひとつに「サイズが大きい方が解像度の高い写真が撮れる」、さらには「上位フォーマットのカメラに使われるレンズの方が高性能」みたいな誤解もよく耳にした。中判や大判で撮ったことがあるひとも、そう信じて疑わないのである。
まあ人間には大きなものに対する憧れがあるし、趣味の分野では過剰な性能もひとつのステイタスになり得る。でもそういう風潮が顕著な国は、決まって文化が未成熟だったり、生活のどこかに抑圧された部分があったりする。僕も嫌いじゃないんですけどね、バカみたいに過剰なもの。ストラトスとかパラゴンとか。

いや、イメージャの話だった。フォーサーズの一眼レフを傍から眺めていて、どうもしっくり来なかったのは、それがどんどん普通のカメラを縮小コピーする方向に進んで行ったからだ。K-7のところでも書いたけど、僕は一眼レフカメラには使いやすいサイズ、撮りやすい形状というものがあると思っているので、「ミニ一眼」みたいなのはどうしても受け入れられない。もしそういう製品ばっかりになっちゃったら、買う方も夢がなくなるのでは、と他人事ながら気を揉んでいた。
そこに現れたのが、今回のペンである。

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▲photo:(マイクロ)フォーサーズの被写界深度はまだ身体に染みついていない。この撮影距離ならこれくらい絞れば、という判断が瞬時にできないのだ。取説によれば「被写界深度はライカ判のおなじ設定の約2倍」だそうだけど、レンズ鏡胴に被写界深度スケールが無く、咄嗟の判断が難しい。LVFに深度スケールが出せたらと思う。同様のものはコンタックスRXにも付いていた(あれは不完全なギミックだったけど)し、E-P1のレンズは距離情報をフォローしているはずなので、技術的にはじゅうぶん可能だろう。
ん? 深度ならLVFでモニターできるって?
これは撮影に入る前の一瞬、立ち位置を決めるときに撮った一枚。モデルさんは僕が撮りやすいようにと、いつも無理して踵の高い靴を履いてきてくれる。心の優しい娘(こ)だ。

Special thanks to MAYUMI.

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