docomo Pro Series L-03C(11)

2011-04-01 | 東京レトロフォーカス別室

docomo L-03C / Pentax 3X Optical Zoom 6.3-18.9mm F3.1-5.6 /  6.3mm F3.1 1/500sec. ISO64  / (C)  Keita NAKAYAMA

docomo L-03C / Pentax 3X Optical Zoom 6.3-18.9mm F3.1-5.6 / 6.3mm F3.1 1/500sec. ISO64 / (C) Keita NAKAYAMA

「カメラで電話していて、変な目で見られませんか」

ドコモL-03Cを使いはじめて二カ月。いろんな場所で会うひとに、いろいろなことを訊かれる。ハタ目には「相手構わず見せびらかして、感想を強要している」ように映るかもしれない。それでもあまり顰蹙を買わないのは、このカメラのイイところである。
いやそれとも、ただ呆れられているだけだろうか。今は誰もが「カメラどころじゃない」はずだから。

意外に思えたのは、このカメラを欲しがるひとが、あまり多くないこと。僕が見せてまわったなかで、本気で物欲を刺激された(ように見えた)のは、今のところ脊山麻理子さんただひとり。流石と言うべきだが、このカメラのケータイ機能は、彼女にはあまり向いていないはずだ。
それはそれとして、L-03Cの人気がいまひとつ盛り上がらないのはなぜか。それはたぶん、普通のひとにとってこの機種はあまりにもカメラそのものに見え、フツーの新しモノ好きはスマートフォンに目がいく。そして本気の写真機好きにとっては、カメラとしての本気度に欠ける。そんなところじゃないかと思う。

そこで冒頭の問いのように、写真機論とは縁遠い話も出てくるのだが、中にはズバリと核心を突いてくるひともいる。見た目や機能やスペックにはいっさい触れず、ただひとこと。
「それで、満足できてます?」

docomo L-03C / Pentax 3X Optical Zoom 6.3-18.9mm F3.1-5.6 /  6.3mm F7.8 1/1000sec. ISO64  / (C)  Keita NAKAYAMA

docomo L-03C / Pentax 3X Optical Zoom 6.3-18.9mm F3.1-5.6 / 6.3mm F7.8 1/1000sec. ISO64 / (C) Keita NAKAYAMA

これは鋭い質問だ。満足というのは、不満の無い状態とは違う。不満がどれだけ、それこそ山のように積もっていても、そのてっぺんにひとひらの満足が載っていれば、もう充分に満たされる。始末に困るのは、そのふたつが逆転した場合だ。
まあ、なんだかんだと言っても、趣味の道具の満足度を判定する基準はただひとつ。次に買うモノのことを考えながら使うか否か、である。

真面目な話、僕はL-03Cには、とても満足している。だからケータイとしての使いにくさには目を瞑って、いつも持ち歩いて写真を撮り、その道すがらにメールも打っている。ソフトキーボードで行う文字入力のやりづらさは、冗談のネタにもならないほどで、おかげで長文メールが打てなくなった。でも、カメラでメールが打ちにくいからって、それがどうした?

もちろんカメラ部分にも不満はいろいろあって、それはこれから書いていこうと思う。いや、もう書いてるか。
ただし趣味の世界では、ユーザーの不満を一つひとつ丁寧に潰すことが、必ずしも佳い結果につながらない。完成度の高い道具ほど、使ってみてつまらなかったりする。趣味にはプロセスを愉しむ側面もあるのだから、利便性を追いすぎないよう注意しよう。

docomo L-03C / Pentax 3X Optical Zoom 6.3-18.9mm F3.1-5.6 /  6.3mm F7.8 1/1000sec. ISO64  / (C)  Keita NAKAYAMA

docomo L-03C / Pentax 3X Optical Zoom 6.3-18.9mm F3.1-5.6 / 6.3mm F7.8 1/1000sec. ISO64 / (C) Keita NAKAYAMA

そうそう、それで冒頭の問いについて。カメラで通話していて、変な目で見られないかって?
いやいや、そんなの誰も見てないし、そもそも気にしちゃいませんって。ヒトサマがどんなケータイ使ってるか、なんてことは。

(この項続く)

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▲photo01:午後の散歩道で。斜光線はさほど強くはなく、カメラ側の露出でマイナス1EV、後処理でさらに一段〜二段分の補正を入れている。L-03Cはプラスマイナス2EVまで補正できるのだが、撮影時に濃度を出し過ぎれば暗部が潰れる。後処理の自由度を確保するなら、白飛びしないぎりぎりの露出で撮ることが肝要。
L-03Cのライブヒストグラムはそういう微妙なバランスを取るときに役に立つ。表示サイズが選べれば便利だろうけど、まあ大した問題ではない。
フルサイズ換算約35ミリの広角端で撮影、90%程度にトリミングした。いっけん壁のように見えるのはレンガを敷き詰めた歩道。

▲photo02:いつもの川べりの、いつもの夕暮れ。ここは水鳥が多く訪れる場所で、大型の川鵜の姿も観察できる。彼女(性別は知らないけど鳥は女性名詞だったはず)が川面に打たれた杭のてっぺんに陣取り、じっと餌を探すのもいつものこと。
沈み往く太陽が杭の裏に隠れる位置に移動しながら、ホワイトバランスを「曇り」に設定。1+1/3EVのマイナス補正を入れて撮影した。太陽の位置はモニター画面に発生するスミアが参考になるので、それが消えるポイントを探せばいい。
ちなみにスミアについては前の記事でも触れたけど、これは画面で見えていても実際には写らないことが多い。たぶん液晶パネルの駆動回路が飽和するためと思うが、それに気づくまでずいぶんシャッターチャンスを無駄にした。カメラを疑う前に、自分の知識を疑えということか。
フルサイズ換算約35ミリの広角端で撮影、後処理はリサイズのみの「撮って出し」。

▲photo03:上の画像の元データ(4000×3000pixel)から、全画面の約5%を等倍で切り出したもの。ネイチャーフォトのひとなら、最初からこの画角で撮りたい情景だろうか。
白飛び部分は実際の太陽(高い杭の端にちょっぴり顔を出している)よりもずっと大きいが、1/2.3インチCCDとしては充分に粘っている。ただしトーンが消失する直前の色相差が目立つのが惜しい。デジタルカメラ全般にいえることとして、こういう部分はもう少しスムーズにつなげていただきたい。
エッジエンハンスによるシャープネス強調もやや気になるものの、拡大率を考えれば咎めるにあたらない。むしろカメラの性質に照らして、よく抑えた大人の処理と思える。細部にこだわりたいひとは、もっと別のカメラを選ぶべきだろう。

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